闇金融業者の回収業務とは


このページは、闇金融で重宝される人材とはの【回収は難しい?】の続きである。

まず、最初に言っておくが、闇金業者の「回収」はTVや映画と違い、「暴力」を振るうことは無い。

では、本題に入るが、まず、どのような客が「回収が難しい」のかを簡単にまとめると、

①返す気なく、借りている客

②開き直っている客

③短期業者(闇金業者)で多重債務になっている客

④弁護士、警察が介入した客

などで、細かくすればもっとあるだろうが主に以上になる。

【①返す気なく、借りている客】
法律上闇金融から借りた金は返さなくてもよいので、それを利用し最初から返す気がない客である。ただし、このような客もいくつかのパターンがある。一つは安易な気持ちで「闇金から金を借りて踏み倒してやろう」考えている者とかつて闇金を使い潰れてしまった者である。

後者の場合は闇金に一度「追い込み(取り立て行為)」を食らって、会社、家族を失った、あるいは、会社、家族の周りが闇金業者からの電話に「慣れている」などで、②の開き直りに近く「失うものがない状態」である。

前者は「闇金は違法だから借りても返さなくていいんだ、法律を盾にすれば闇金は太刀打ちできないだろう」などの安易な気持ちである。しかし、融資を受ける時には必ず「申し込み」が取られる。

つまり、安易な踏み倒し目的で借りれば、激怒した業者から一斉にありとあらゆる連絡先に電話が入り、追い込みを食らうことになる。業者に対し「違法だ」「返さなくてもいいんだ」と言ったところで闇金業者は怯むことがない。

と言うのも、そもそも闇金業者は「法の外で、そんなのは知ったこっちゃない」と考えている。なので、安易にやると事が大きくなる可能性は大きい。

【②開き直っている客】
これも、①での後者と同じで、「失うものが無い状態」が多く開き直っている。もはや、回収不能で、闇金業者も労力の無駄になることが多いのでしつこく追うことはあまりしない。

【③短期業者(闇金業者)で多重債務になっている客】
潰れてしまう典型的なパターンで、何社からも借り入れがあり、毎日のように支払いに追われてしまう。

支払不能となり、業者からの追い込みも食らっていることが多く、会社、家族、身内にまで催促の電話も入っている状態になり、最終的に弁護士、警察が介入せざるを経ないところまでになる。

【④弁護士、警察が介入した客】
支払不能になる、あるいは追い込みにより大事になり弁護士や警察が介入することになる。

これらの状況下にあっては、闇金業者は回収することがほぼできなくなる。

さまざまな回収方法

闇金業者はあの手この手で回収しようと試みてくる。そして、回収するに当たり最も重要になるのが「どうすれば、よりうまく回収することができるか」を考察することであり、その上で方法を試みる。

一見すると当たり前のようにも聞こえるが、中にはひたすら感情的になり怒鳴っている、あるいは、ねちねちと責めているだけの業者もいる。おそらくこのような業者は、上に立つ者が臨機応変に対応ができない無能であるがゆえに、方法がワンパターン的になるのではないかと考えられる。

では、どうすれば、よりうまく回収することができるかであるが、最も根本は「相手に返す気にさせる」ことにあり、主に客の「責任感」「義務感」「信頼感」「安心感」「恐怖感」あるいは「欲望」などにつけ込む。

自分自身で納得して借りている客には「利息に納得し、自分で貸してほしいと言った以上、しっかりと借りたものは返す」のうよに客自身の責任感、義務感を強化させる。

あるいは、他社で遅れていて厳しく言われているような客には同じように追い込むと、弁護士、警察に行く可能性があるため話をしっかり聞いてあげ、さらにはどのようにしていけばいいかなどの相談、アドバイスをも行ったりする。

このことで、客との信頼や安心感を強め、「親身になってくれた、この業者だけは裏切れない」などの気持ちを強化させ、それが責任感、義務感の強化にも繋がってくる。つまり、精神的にまいってる者への「優しさ」は非常に効果的に働くわけである。

また、無責任で信頼関係も築けそうにない客には「支払いができない場合、どうなってしまうか」など恐怖心を強化させ払わせる。

あるいは、他社でも遅れ、かつこのような状態であれば「他者を後回しにしてもいいから、うちを先に完済してくれ。そうすれば、他社も完済できる位の金額の相談に乗れる」など、客の困っている状況を何とか打破したいと言う欲望につけ込み騙してでも回収する。

また、客自身に返済能力がないと判断すれば、身内あるいは勤め先の上司、社長に代払いしてもらうなどの試みする。基本的には客自身に何かと理由をつけさせ貸してもらうようにお願いさせるが、借りる理由の「信憑性」「切迫性」「難航性」などにおいて、業者が直接話した方がうまくいくこともある。

本人と連絡が取れなくなるなど、客が「飛んだ」場合は、当然業者が直接電話し代払いをお願いすることになる。これら場合、極力、友好的な話し方で行われるが、中には脅迫めいたやり方をする業者もいる。

本人の申し入れも含め代払いは、初めての場合回収できる可能性はあるが、二度、三度続けば当然可能性はなくなり、中には家族関係も崩壊し、縁を切られてしまうこともある。

むしろ、金銭トラブルでの家族崩壊は非常に多いものである。

これら以外にも、直接取りにいったりなどあるが、とにかく闇金業者は回収方法にはさまざまな方法を試みているのだ。


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