「説得」と「操作」の唯一の違い
目次
「説得」と「操作・洗脳」の違いは何か考えたことがあるだろうか?
両方とも相手を自分の思ったように動いてもらうことに変わりはない。
であれば、もし「操作」の方が強力だとするのであれば、「操作」をした方がいいのだろうか?
この問題に取り組んだのが、アメリカ屈指の「説得術」のエキスパート、デイブ・ラクハニである。
彼は9年間にわたるカルト教団での実体験をもとに説得と操作・洗脳の違いを研究してきた。
そして、その違いをこう結論づけた。
「操作はいずれ必ず失敗するが、本物の説得は永続的な結果をもたらす」と。
つまり、操作は片方の人間だけが恩恵を受けるのに対し、説得は双方の人間が合意に達し、
恩恵を受けられるので、説得は操作よりも継続した関係を築くことができるのである。
しかし、一方でラクハニは「それ以外に大きな違いはない」とも言いう。
つまり、
双方が恩恵を受けられるのであれば、
操作や洗脳のテクニックは人を説得する際に大きな効果を発揮するのだと。
では、
どうすれば操作や洗脳のテクニックを実際のビジネスや生活の説得の場面で活用することができるのか?
それは、、、
↓
説得の心理技術 (著者:デイブ・ラクハニ)
この本の構成はこうだ。
- はじめに
- Chapter1 操作
- Chapter2 説得
- Chapter3 ペルソナ 目に見えない説得者
- Chapter4 パワーと信頼性の移行
- Chapter5 ストーリーを語る
- Chapter6 グルダム
- Chapter7 信じたいという欲望
- Chapter8 親近感
- Chapter9 排他性と入手の可能性
- Chapter10 好奇心
- Chapter11 関連性
- Chapter12 許可を与える
- Chapter13 すばやく説得できるツール
- Chapter14 説得の方程式
- Chapter15 説得力を営業販売に生かす方法
- Chapter16 説得力ある宣伝広告を制作する方法
- Chapter17 説得力ある交渉術
- Chapter18 電子通信技術を利用して説得する方法
- Chapter19 説得術の習得
まえがきより
人は皆、ものごとが自分の望みどおりに進めばいいと思っている。
われわれは赤ん坊の頃から周囲の人々を説得しようと試みている。声をあげて泣き、笑い、両手でテーブルをバンバン叩く。
原始的ながらーー効果的な方法だ。子ども時代、母親と一緒にスーパーマーケットへ
行ったときのことを思い出してほしい。お菓子を買ってほしいとねだらなかったか?
これが説得という行為である。学生時代に誰かをデートに誘ったことがあるのではないか?
これも説得である。
ところが社会に出ると、他者を説得するために必要な粘り強さがいくぶんか失われてしまうように思える。
恐れてはいけない。
営業販売、接客、社内コミュニケーション、友人や家族など、状況や相手を問わず、
他者を説得するために一体何が必要なのか。その疑問に答えるのが、本書である。
自分が思い描いているビジョンや全体像を他者に理解させてから、同意を取りつけ、
自分の望むとおりに他者に動いてもらうまでの一連のプロセス、あるいは単純に他者から同意を得ることは、
独自のスキルと科学的知識を要する行為だ。本書ではそのスキルを伝授する。
※
不愉快な内容が含まれています。
ご覧になる場合は、自己責任でお願い致します※
「オウム真理教」をご存知だろうか?
日本で初めて化学兵器を使ったテロ行為を行ったカルト教団でである。
あの「オウム真理教」の熱狂的な支持者には、賢く、学歴の高い人も多くいたそうだ。
その他のカルト教団にも、学歴の高い人や普通のビジネスマンだった人がいた。
なぜ、学歴も高くて、優秀な人たちがそのようなカルト教団の熱狂的な支持者になってしまうのだろうか?
不思議に思わないだろうか。
もしかすると、いつか、いつかあなたのご家族がカルト教団に説得させられて、
熱狂的な支持者へと変わってしまう日が来るかもしれない…
いったい、カルト教団はどのようにして人々を説得し、
熱狂的な支持者へと変えてしまうのでしょうか?
7歳から16歳までの10年間をカルト教団で過ごし、著書『説得の心理技術』を書いた彼は、こう言う。
人を説得するうえで最も重要な感情は 「好奇心」だ。
そして、続けてこんなスキルを紹介してる。
「質問と情報操作で相手を信じ込ませる」部分的に情報を与えて、相手に空白がある状態を作る。
情報を制限すると、相手は考え疑問を抱くようになる。
・・・
宗教団体は、これらの手口で犠牲者に襲いかかる。最初は質問を引き出して、犠牲者に答えを与える。
安心した犠牲者は質問することをやめて、自分の知っている情報と結びつけ
「私はこの宗教団体に入るべきだ」と結論づける。
例え誘導されて見つけた答えだとしても、犠牲者は、自ら発見した答えとして、それを疑おうとはしなくなる。
これは、熱狂的な支持者を獲得するための1つのテクニックである。
カルト教団は、このような”説得”のテクニックを使って多くの熱狂的な支持者(=ファン)を集めているのである。
もしこのテクニックをビジネスで使おうと思うなら、こんな感じでだろうか。
まず、
見込み客にあなたの製品やサービスについて質問をさせ、そしてあなたは、
自分の製品やサービスが他の製品よりも優れている情報を、少しずつ提示していく。
見込み客に、
「もっとその商品について知りたい」
という、好奇心を抱かせるわけである。
好奇心を抱かせることができたら、あとは簡単だ。
この商品を買うべき理由を伝えて見込み客に判断させるのである。
お客自身に判断させることが大切だ。
お客は、自分で下した判断なので、それを疑うことはしない。
あなたに「説得」させられたなんて、知る由も無いでだろう…
この方法をはじめ、著書「説得の心理技術」には、
人の心を操って説得するテクニックがたくさん載っている。
これらのテクニックを、あなたのビジネスに応用して
熱狂的なファンを獲得するかどうかはあなたの自由。
が、
使い方を間違うと、反感を買うので慎重に…
↓
説得の心理技術 (著者:デイブ・ラクハニ)
PS
この本の説得のテクニックは、非常に強力で有効である。
悪用せず、あなたのビジネス、交渉、説得にだけ活用をしてほしい